名前のひみつ 7
『ゲド戦記』を読んで、主人公の英雄ゲドに憧れる人たちは、野鳥図鑑を開いてハイタカの図や写真を見れば、著者のル=グウィンがどんなイメージを頭に描きながら、彼について書いているかがよくわかると思います。
それがゲドの外見です。
しかし、ゲドという真の名の出所や性格は、浅学にして私にはわかりません。
しかしこの本の第一部のクライマックスであり、その場面が終わると、あっけないくらいに早く終わってしまう物語の中心になるのが、このゲドという名まえなのです。
すべて英雄として世に知られるものは、輝ける意識の光をきらめかせて、空高く舞い上がります。
しかし、彼はまた、そのためにこそ、大地に大きな影を落とすのであり、英雄はしばしば、その輝きの絶頂で、突然、影に襲われて悲劇的な最期をとげることが多いのです。
途中で挫折してこそ、英雄なのであって、生命をながらえるものは、最後には英雄の名誉を失うとまでいわれています。